絵を描く

一日の予定の筆頭に絵を入れている。しかし、絵だけは、何時から何時までという予定に収まるものではない。絵をかき始め、疲れると本を読み、また絵を描き、疲れるとお勉強をはじめ、また絵を描き、テレビを見たりパソコンを覗いたりする。

絵だけは、作者がこれでよし、と感じるまで終わらない。孫の肖像画なんて、3月ぐらいから始めていて、未だ気にいらない。3年かけた絵もあるし、途中でうんざりしてつぶした絵もある。実は、今描いている板絵、2年ぐらい前からの計画だ。下地を塗ったのが去年かもしれない。下絵をかき始めたのが、ハイビスカスが店頭に並ぶころ。

実はエルサルバドルの庭に垣根になっていたハイビスカスに蜂鳥が群がっていたのを絵に描きたくて、10年くらい構図を暖めていた。そのころは、100号ぐらいに描きたかった。そんなことを考えているうちに、どんどんどんどん体力が弱ってきて、100号なんて、動かすこともできなくなった。構想はどんどん縮んできて、とうとう、縦に細長い、奇木屋で買ってきた板に描くということに落ち着いた。

本当は今年の夏、去年向かいの家との境界線に立てた仕切りの板に、巨大な壁画を描こうと思っていて、猛暑と蚊の大群に負けて、まったく描く気が起きなかった。猛暑が去って、やっと一昨日あたりから手をつけ始めたのが、今の板絵。

実は、エルサルバドルのハイビスカスと、日本の花屋で見かけるハイビスカスは、まるで違うのだけど、花だけは本物を見ずに描くことができない。エルサルバドルのハイビスカスは、何処にでもボウボウ咲いているので、当然のことながら、世話する人なんかいない。だから、日本の花屋の手厚い保護のもとに咲いた花とは違うのだけど、仕様がない。

だいたい、日本であのエルサルバドルのハイビスカスを描いても、ハイビスカスだと思ってもらえないほど違うんだから、日本で描くならこれでいいと思って、描き始めた。たぶん、ひと月もあれば完成するだろう。ハイビスカスがすっかり花をつけなくなるまでには、完成しなければならないから、ちょっと急いでいる。