ケーケ昇天

昨夜は、腐れ縁友達が帰って、風呂も入らず、寝た。それから、朝起きた時、今日が日曜だということも、日曜にいつも習慣としてしていたことも忘れていた。

こころの時代も忘れ、テレビ体操もせず、朝雨戸をあけて庭の鶏小屋を見た時、黒い雌鶏が、巣箱の中に入っていた。

珍しいなあ、と思った。巣箱はロロしか利用しないし、ロロは2週間ほど前に10個ばかりの卵を産んで、私が全部取り上げてしまったけれど、一応巣についてから数日間で諦めて巣を離れたはずだった。あれから何日もたっていないのに、また卵をうみ始めたのかな、と思った。

でも、それ以上気にも留めないで、自分の朝食を作り始めた。テレビをつけようとは、まったく思っていなかった。整理を中途でやめたアトリエをちょっと覗いたが、今日は何もしないで休もうと思った。

ベランダを開けたら、8月末に買った百合が、ピンクの花をつけていた。其の百合は「ピンクのカサブランカ」と言う名前だったので、珍しいと思ったのだ。「カサブランカ」は「白い家:ホワイトハウス」のことなので、ピンクのカサブランカがあるとは知らなかったから。

自分の食事がすんだら、鶏のことを思い出し、餌を用意して庭に出た。雌鶏はまだ巣の中にいた。戸を開けて餌をやろうと思って、よくよく巣の中にうずくまった雌鶏を見たら、なんと、死んでいた。ぎょっとした。あわてて、もう一羽の雌鶏を探した。もう一羽は、ハンサム雄鶏ファラオと一緒にいて、下に降りてこなかった。死んだのは、ロロだろうか、ケーケだろうか…

2羽を見分ける方法は、足の毛なのだけれど、ロロの足には毛が生えていない。生きている雌鶏を見たら、足に毛が生えていなかった。

ロロだ。ロロは生きていた。よかった。と、ケーケに悪いけれど、一瞬私は思った。ロロはファラオにほれ込んでいて、決してマックに触らせない凄い雌鶏だ。卵もよくうむし、子育ても上手だ。ケーケは神経質で、マックに対しても、誰に対しても気を赦さず、もちろん私には敵意を持っていた。実はみんな手あましだったのだ。

不幸な雌鶏だったな、と私は思い、手厚く葬ってやろうと思った。

ケーケをまだ整備途中の西側の段に埋めてやろう。そこはこの前、腰痛起こして土を運び、かなり固めたのだけど、まだ完成していなかった。道路の道幅を増やすために、私が小規模な工事をしているところから、少しまた土を運んで来て、ケーケを葬る土を集めた。危険だから、今日はバケツ2つくらいにして置こう。

そうやって、ケーケの墓を作った。後は、手持ちの培養土を使って、水仙の球根を植えてやろう。でも、それは、明日。今日はともかく休憩を取れと、私の内部で命令の声がするから。

ところでちょっと思いたって、散髪に行ってきた。例の以前住んでいた町の美容室。帰ってきて、しばらく寝た。たぶん、明日は仕事ができるだろう。