「歴史と外交」

靖国東京裁判の関連を知りたかった。私は靖国問題が純粋に国内問題であると感じていたから、それが今のように激しく国際問題になるということに疑問を感じていた。私自身はクリスチャンで、靖国にそれほどの思い入れがあるわけでないが、大戦を戦った人々の霊廟である靖国に、人々を戦地に送った指導層が参拝するのは当然と思っていた。そして、いろいろ問題があるにせよ、自分の考えが正しいということを再確認した。とくに、A級戦犯と呼ばれる日本の指導者の弁護士であったアメリカ人弁護士、ベン ブルース ブレークニーの発言が素晴らしかった。

その言葉は以下。

「戦争で人を殺すことが殺人罪を構成しないことは、戦争が合法的(legal)であることに、起因する。どのように嫌悪すべき、醜いものであれ、この合法的な人殺しは、正当化されうる行為であり、刑事上の責任を追及されるとは考えられてこなかったのである。

真珠湾攻撃でキッド提督を殺したことが殺人であるなら、私たちは、広島に原子爆弾を投下したまさにその人間の名前を知っている。私たちは、まさにその行為を計画した参謀総長の名前を知っている。私たちはそのことについて責任のある国の元首を知っている。(広島に原子爆弾を落とした時)こういう人達は、殺人罪を犯しているという意識があったろうか。そうではあるまい。なぜそうでないかと言うならば、敵との戦いにおいて彼らの行動が正義にかない、敵の行動が不正義だったからではない。そういう行動がそもそも殺人罪を構成しないからである。」