「中米内戦体験絵画」6

「西暦元年の難民」

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 そもそも「西暦」というのは、キリスト生誕年から始まるということになっている。だから「西暦元年」というのは、キリスト生誕年。ただし正確な記録があるわけではない。イエスと呼ばれるナザレの人が、世に名を知られるようになったのは彼の活躍した30代のころで、それ以前のことは伝説に頼らざるを得ない。

 なお、イエスという名前は、日本では イエス キリストだけだけれど、本来、太郎や次郎みたいな普通の名前で、カトリック国のスペイン系の国に行くと、男子女子を問わず、名前の中にイエス(ヘスス)の名が一般的にある。マリアヘススは女性で、ヘススマリアは男性。なんだか珍しかったからよく覚えている。

 そのナザレのイエスは、伝説によると、ヘロデ王の迫害を逃れて、エジプトに避難したということだ。生まれた時から、貸してくれる家もなく、馬小屋で誕生し、しかもヘロデ王からの迫害の知らせを夢で見た養父ヨゼフが、エジプトに逃れてしばらくそこで生活したという伝説がある。十字架上で刑死するんだから、初めから終わりまで、ものすごい生涯であったことは確かだろう。真偽のほどは知らない。

 ところで私は、20世紀後半、何の因果かアメリカがアフガニスタンを攻撃していたころ、新聞でアフガニスタンの現状の写真を見た。そこに、ある避難民の一家の写真を見て、聖家族のエジプト逃亡の物語をほうふつとさせる情景だった。

 それで私がヒントを得て描いたのが上記の作品。

アメリカは、「アフガニスタン解放」という名目で、庶民の集落を爆撃し、そのあと救援物資と称して、空から医療食料をばらまいた。ついでに一緒に載っていた傷ついたアフガニスタンの女性の姿を描いた。↓

 

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「解放の贈り物」

世界で戦乱は収まらないらしい。コロナも一種の戦争。どこか複数の国の悪だくみによって、国境線無関係に世界が苦しんでいる。爆撃する国と受ける国が見えるほうが、わかりやすいが、世界の戦略マニアは徹底して世界を滅ぼす気なのか、憂慮に耐えない。